エッセイ

最近書いたもの、昔書いたもの、取り混ぜて。

29/04/2021

‍ 先週、キネマ旬報シアターの大林宣彦回顧上映で『この空の花 長岡花火物語』を観た。二度目だった。そして、二度目にしてようやく、この作品の良さを知った。初めて観た時には、ぼくはわかっていなかった。ちょうど出版されたばかりの『大林宣彦メモリーズ』をその場で買った。


‍ 振り返ってみると、小説の世界で、庄司薫がいて、村上春樹がいたように、映画の世界には大林宣彦がいて、宮崎駿がいた。なんだ、当たり前のラインナップじゃないか、と言われそうだが、その当時のぼくにとっては、それぞれがかけがえのない発見であり、出会いであったし、その出会いがあってこそ、その後もずっと親しむことになった大切な作家たちなのだ。(同じように、学問の世界で大切な人たちとして、河合隼雄がいて、加藤典洋がいた。お二人とも既に向こう側に逝かれてしまったが。)


 更に思い返せば、庄司薫さんには、1977年に『ぼくの大好きな青髭』刊行時に、紀伊国屋書店のサイン会に並んでサインをもらった際にちょっと話をして握手をしてもらった。二度ほど学園祭に潜り込んで講演を聞いたこともある。村上春樹さんは、2019年12月に紀伊國屋サザンシアターの朗読会のチケットに当選し(遠くから)姿を拝見した。河合隼雄さんは、やはり一度講演会に行き、講演を聞いた。加藤さんは、新刊の出版に際して行われたジュンク堂のイベントに何度か出て、質問したり、サインをもらったりしたし、Web上で募集があったなんでも相談に質問をおくったら4回全て採用されて本に収録されている。宮崎駿さんには直接お会いする、というか、遠くから眺めたことも残念ながらない。そして、大林宣彦さんには、ぼくが書いた「尾道ラビリンス」という小説を読んで欲しくて、1995年に同人誌に載せてもらった時点で、送ったら読んでくださってハガキでお返事を下さった。(それを今回、追悼の意味をも込めて、ご覧いただければと思う。)
 最初に頂いた葉書の時はちょうど、当時の新作の「あした」を撮影中だった。「尾道ラビリンス、楽しく読ませていただきました。」と書いてあって、それだけで、ほんとかなぁ、と半信半疑な気持ちもありつつ嬉しかった。「尾道ラビリンス」は、『海燕』(福武書店刊行・既に廃刊)という文芸誌の同人誌評に取り上げられて随分と褒めてもらったことがあったが、当時のぼくは嬉しくもあったが、だからと言って何かアクションを起こすでもなかった。ただ、尾道ラビリンスは、大林映画にインスパイアされた、大林映画へのオマージュのような小説だったから、ぜひ監督には読んで欲しかったのだ。

 二枚目と三枚目の葉書を頂いたのは、2005年に東邦大学を辞めて、実家のある柏に戻ったのだけれど、それに合わせて、小説集『土星の環』と、エッセイ集『雑想ブック』を自主出版したことがきっかけになっている。土星の環には、改稿した「尾道ラビリンス」を収録し、雑想ブックには「時をかける少女」論や、「天国にいちばん近い島」論などを載せた。そして、それを出来た順に監督に献呈した。有り難いことに、その度に葉書を頂いた。それが、以下に載せたものなのだった。

 その監督も昨年向こう側に逝ってしまわれた。誠に寂しい。
 心は、さびしんぼう、である。
 監督の映画は、その最初の出会いはご多分に漏れず「時をかける少女」だった。(実際には、その前に「ねらわれた学園」とか観ていた筈だが、それは“出会い”にはならなかった。)
 当時の角川映画は、大作映画のほかに時々、アイドル映画等の新作を二本立てで公開したりもしていたのだが、この時もそうで、薬師丸ひろ子の確か「探偵物語」の併映作品として、営業的にはいわばレコードのBサイド扱いで公開されたのが「時をかける少女」だ。ぼくなども、薬師丸ひろ子の映画を観にその二本立ての映画に行ったのだが、出てきた時には併映作品の主演の女の子(確か、原田知世、とか言った)のファンになって出てきたのだった。
 もちろん、その主演の可憐な少女に恋しただけではなく、何よりもその作品の監督の手腕に惚れていたのだった。
 それから、遡って「転校生」を観たり、「さびしんぼう」や、「野ゆき山ゆき海べゆき」「彼のオートバイ、彼女の島」「異人たちとの夏」「ふたり」‥‥様々な作品を折にふれ観てきた。
 その大林監督作品の多くが、いまDVDやBlu-rayで観ることができない現状がある。
 日本映画のDVDは外国映画に比べて不当なほど高く、ぼくも買い揃えないままになった作品が多い。色々な事情があるのだろうが、もっと安価に提供し、まずは作品を観てもらうことが次の映画ファンを、映画作家を育てることに繋がるはずなのだが。


‍ 一度、全く幸運なことに、確か2000年前後のことだったと思うが、小さな映画ファンの集まりに参加して、大林監督の話を聞く機会があった。本当に20名くらいの集まりだったか。その時に、よほど、「尾道ラビリンス」を書いたトコロと申します、と言おうかと思ったが、言えなかった。
 なんだか、恥ずかしかったのだ、きっと。それとも、なんというのか、自分を売り込むようなことになるのが、嫌だったのか。ということは、十分に売り込む下心があったからなのだろうが。
 今では、ちょっと後悔している。
 あの時に、やっぱりちゃんと挨拶だけでもしておきたかったな。

‍ 売り込むとか、売り込まないとか、そんな小さなことではなく、自分が好きになった人に、会う。声を聞き、姿を見て、できれば話をする。それはとっても大事なことだと思うからだ。
 講演会の中身は既にさっぱり覚えていないのだが、河合隼雄さんが壇上を降りて、ゆっくり歩いて退席されるときに割に近くを通られた。そのがっしりとした体、伏せ目がちの顔。今でも印象に残っている。ぼくにとっては、あれが河合隼雄なのだ。

 たくさん本を読んだり、大林監督ならたくさん映画も観て、そうしたら監督自身にも会ってみたくなる。というか、とにかく見てみたくなる。遠くからでもいい。ああ、あの人か、と。

‍ そして、作品と作者の像を重ね合わせている。そのズレや、ズレのなさ、をも含めて。

‍ やがて、ある種の納得がやってくる。ぼくらは何かを受け取る。

‍ 大林監督、大変お世話になりました。いっぱい良きものを頂きました。
 どうも有難うございました。


【後記】
 実は、2000年頃にあったと書いた、大林監督を囲む映画ファンの集まり、の写真があった。撮ったという記憶があったので、探したら見つかった。経緯は、確か、ニフティサーブかなにかのパソコン通信の会議室のようなところで、大林作品のファンの方から情報を頂いたのだったと思う。
 だから、まったくの偶然。写真に写っている方々についてもまったくその時に初めて会った方々ばかりで、今となっては名前もなにもわからない。ここに記して、お誘いいただいたことにお礼を述べる。また、写真の掲載についても、ご容赦願う。

 この春、キネマ旬報社から出版された「大林宣彦メモリーズ」(5,600円+税)

584ページのヴォリュームの大型本。

 キネマ旬報に載った対談や記事に加え、大林映画に関わったスタッフ、キャストへの最新のインタビュー、アンケートなどを満載。

大林宣彦監督からの葉書。表面。『この葉書を書き終えた後で、「尾道ラビリンス」を読み返して居りました!』の言葉が嬉しい。

まったく幸運なことに、たまたま大林監督を囲む映画ファンの集いに参加することができた。
その時に聞いた、監督の映画制作に対する姿勢は誠に印象的だった。


ぼくはこのとき、40代の半ば、くらい。監督の髪も黒かった。

26/03/2021

 実はぼくは、「やさしさと親切の精神史」というタイトルになるはずの論考をずっと前に構想したことがある、というかある程度書いたし、一度は小さな集まりで発表もして、結構好評を得たこともある。だが、その後情けないことに進捗せず、現在に至るまで放置している。
 この図は、この論考の中でも触れるはずの栗原彬さんの著作からインスパイアされてぼくが図解化したものだ。庄司薫の「やさしさ」に対して、村上春樹は「親切」を対置した、というのがぼくの理解であり、その村上春樹の親切を位置づける、その試みのひとつ、が上図になる。
 いつ、この論考を仕上げることが出来るのか。
 そんな日が、来るのだろうか?
 なんだか、いささかあやしくなってきた、今日このごろではある。

23/03/2021

‍ 去る2月21日に「こどもすぺーすとぼく。」なる文章で、こどもすぺーす柏との馴れ初めが2012年の松元ヒロさんのソロライブの実行委員会に入ったことから始まった、ということに触れましたが、今回はその時のことをもう少し詳しく資料を載せてご紹介しておきましょう。


‍ 2012年5月13日(日)には、市民活動フェスタと本まっち柏が同時開催されている。市民活動フェスタは、当時の市民活動センターが主催した市内の市民活動団体のお祭りというか、活動紹介のイベントだ。駅前通りに団体ごとにブースを設けて自分たちの活動をPRする。2011年秋に活動を開始したばかりの市民活動団体である本まっち柏も、駅前通りでPR活動を行いつつ、本拠地としているウラカシ(柏市柏三丁目界隈)において、春の本まっち柏を開催して、駅前通りからウラカシに人を呼び込む算段を立てていた。
 ぼくは駅前通りを担当しており、そこで本まっち柏のPR活動をしていたはずだ。実はそこに、同じく駅前通りでブース出店をしていたNPOこどもすぺーす柏の原田事務局長がやって来たのだった。
 「あなたが、所英明さんですか?」とかなんとか、ブースという名の只の長事務机の後ろにいたぼくの前に、見覚えのない女性が立ち、そう言った。

‍ 「えーと、はい。そうですが。(あなたは誰ですか?)」
 そんな会話が交わされたはずだ。
 その未知の女性は、自分の名前と所属を名乗り、続いて「松元ヒロさんというすごい芸人さんがいるんですが、NPOこどもすぺーす柏で、柏に呼ぼうと思っているのです。呼ぶために実行委員会を立ち上げるんですが、あなたもぜひ実行委員会に入ってくれませんか?」とかなんとか言った。
 ぼくは原田さんはもちろん、NPOこどもすぺーす柏も、さらにマズイことに松元ヒロとかいう芸人さんのことも全く知らなかった。すると、原田という女性はニュースペーパーは聞いたことがあるでしょう? と言ったが、残念ながらニュースペーパーも知らなかった。その松元某は、元ニュースペーパーというグループに属していたらしい。とにかくすごく面白いんだ、といい、スマホか何かでYouTubeの映像を見せてくれようとしたが、どうしてもうまく映像が出てこなかった。そんなこんなでどうやら、原田さんという女性を少しがっかりさせてしまったらしかったが、いかんともし難い。知らないものは知らないのだ。面白いらしいが、何が面白いのかはわからなかった。
 すると、原田さんはやや諦めたように、とにかく◯月◯日に実行委員会をどこそこで開催するので都合がついたらぜひ来てください、と言った。ぼくは仕方がないので、わかりました、都合がついたら伺います。とかなんとか口の中でごにょごにょ言ったが、なんで自分がその実行委員会とかに誘われているのか、については結局よくわからなかった。
 というわけで、謎めいた女性から謎だらけのお誘いを受けたのだが、いささか能天気なぼくは、当日のこのことその実行委員会に行って、二度目か三度目かには結局実行委員長まで引き受けていた。でも、まだ松元ヒロさんという芸人さんのことは名前以外ほとんど知らなかった。彼は政治ネタを扱うスタンドアップコメディの芸人で、つまりはテレビにはほとんど出演しないのだ。
 ‥‥こんな具合に書いていると、延々と長くなることは必定なのだが、だからもう止めるが、そもそもNPOというものを初体験のぼくはなんだかいろいろ不思議に面白い団体だった。実行委員会は10数名で構成され、そのほとんどが女性で男はぼくのほか数名、いるかいないか、という状況だった。会議はあくまでも仔細に及び二時間は当たり前、三時間は余裕、というようなペースで行われた。笑いが絶えず、喧々轟々と議論もおしゃべりも止まらなかった。ぼくはよくわからない時には大体ただぼーっとしているのが得意技だ。だからしばらくの間はずっとぼーっとしていたかもしれないが、よく考えると実行委員長になったので、そうでもなかったのかもしれない。にしても、誰一人知らず、柏に呼ぶという芸人の芸のひとつも見たことがない、という状況でよくやったというか、完全に暴挙である。我ながら、よくわからない。たぶん、そのNPOの何かしらが気に入ったのだろう。
 実は、実行委員長でありつつ、広報係も兼務していたんじゃないかと思う。上記チラシもMacでデザインした。とは言っても、Pagesのテンプレートをいじって作った。そう難しいことではない。でも、みんな感心してくれた。こんなの誰でもできるんだけれどな、と思ってはいても、褒められると嬉しいものだ。調子に乗っていろいろ引き受けてしまう。思えばどうも、それが現在まで延々と続いているのかもしれない。あとから考えると、どうも引き受けなくてもよさそうなものまで引き受けてしまうこともあった。
 どうもいいのかわるいのかわからない。
 ただ、引き受けてしなくてもよさそうな苦労をしているうちに、やっぱりよかったのかな、ということも増えてくる。だからまあ、断る時には断らないといけないのだが、つい引き受ける、もいいのだろう。
 とにかく、こうして会議をしては、チラシを作ったり、チラシを配布したり(ローラー作戦、という人海戦術をやるのがこどもすぺーすの慣わしだった)、会場のアミュゼ柏の手配をして、打ち合わせをしたり、ヒロさんのマネージャー(奥さんだけれど)と連絡をとったり、と着々と日々がすぎ、その中で実は実行委員長がヒロさんのことを本当に何もしらないのは流石に不味かろう、ということで実はライブの下見に他市にまで足を運んだ。
 初めて見た松元ヒロのライブは面白かった。
 うん、これなら、自信を持って柏市に呼べる。ちょっとホッとして、そう思ったことを覚えている。


‍ 実行委員長になって(会報向け)


‍ 9月22日に開催する「松元ヒロソロライブ」実行委員長を務めさせて頂く所英明と申します。会員の皆様、よろしくお願い致します。

‍ 今回のライブの「目的=ゴール」は、大人がヒロさんのライブを楽しみ、元気になること、です。なにより大人が元気でいてこそ、子どもたちも元気になる。どうか皆様、ライブを是非、楽しんでください。

‍ 松元ヒロのライブは、憲法の意義を問い、時の首相をからかい、迷走する政治を嗤います。いまやすっかりテレビ画面から消えた政治ネタを得意とする日本には珍しいタイプのスタンダップ・コメディなのです。
 つまり、大人の笑いだ、ということです。

‍ そのヒロさんのライブをお届けすべく、実行委員会一同、暑い中奮闘中です。

‍ 実行委員長はもとより、実行委員会も初めて、という頼りない私ですが、ぶっちゃけ、スカウトされて訳もわからないまま実行委員になった期待の大型新人です(とか何とか自分で言ってりゃ世話はない)。

‍ その期待の(?)新人君の本来の仕事はインターネットの古本屋(銀河望遠鏡、といいます)を自称していますが、これがもうかれこれ7年も鳴かず飛ばずの低空飛行。最近では、よせばいいのにヒロさんの実行委員会の他にも各種活動に手を広げ、これがほとんどどれもボランティア、ということですから、本業がしっぽを巻いて逃げ出してしまいそうな次第ですのに、本人はいたって満足そうに「だって面白いんだもん」とノタマッテ反省の素振りも見せていないとか……。

‍ ことほど左様に浮ついた実行委員長の私ですが、理事長、事務局長を始め、経験豊富な委員の皆様に支えて頂き、わいわいと楽しく作業は進みつつあります。

‍ 皆様、是非9月のライブにお越しください! 一緒に楽しみましょう。


‍ 報道機関 各位

‍  イベント開催のお知らせ


2012/08/30 

‍ 暑い日々が続きます。お仕事お疲れさまです。

‍ 日頃より、私どもNPOこどもすぺーす柏へご理解・ご協力をいただき、真に有難うございます。

‍ 私共、来る2012年9月22日(秋分の日・土曜日)19時30分より、「松元ヒロソロライブ」をアミュゼ柏クリスタルホールにて開催いたします。

‍ 松元ヒロは、TVにはほとんど出演しません。ラジオにも時々しか出ません。もっぱら各地のホール等でライブ活動を続けています。ひとりで舞台に立ち、二時間、パントマイムを取り入れた独特のスタイルでしゃべり続けます。しかも、その話芸は政治・時事ネタが真骨頂です。このご時世、その笑いはどうしてもビターな味に流れます。際どいネタも入ります。TVには、だから、向かない。でも、それってどうなんでしょう。
スタイルとしては、いわゆる欧米流のスタンダップコメディに近い。時の首相から原発まで笑いのめします。しかし、行きすぎになる直前で身を翻し、自身を笑う視点も忘れません。つまり、大人の笑い。もし、マス・メディアが避けているとすれば、本当はメディアの成熟こそが問われているのではないでしょうか。(すみません、エラソーに)
 今回の「松元ヒロソロライブ」は、主に大人を対象としています。大いに笑って、大人に元気を出してもらいたいと思います。大人が健全な笑いを楽しみ、ココロ楽しく過ごすことが、子どもたちの幸せに繋がります。子どもが元気だと大人も元気になるように。

‍ つきましては、より多くの方にお知らせいたしたく、開催のお知らせを差し上げる次第です。是非、近隣地区への告知にご協力お願い申し上げます。

‍                          (特)NPOこどもすぺーす柏

‍                             お問合せ T/F 04-7169-8451

‍                                  277-0081 柏市富里2-3-26

‍                                  Eメールinfo@kodomospace.org

理事長 井野口典子

実行委員長 所 英明

‍                          事務局 原田 圭子


‍ ご挨拶


‍ 本日は、NPOこどもすぺーす柏主催、松元ヒロソロライブ・イン・アミュゼ柏にようこそお出でくださいました。実行委員長を務めさせていただきます所英明と申します。
 さて、NPOの名称はこどもすぺーすなのに、今回は大人向けライブです。ですから、こどもの笑いではなく、大人の笑いの松元ヒロさんをお呼びしました。経済の低迷や若者人口の減少、地震と原発のメルトダウン、さらに政治の低迷と、なんでこうなの、というような未曾有の危機がつづいています。子供たちの未来についてもつい悲観的になる。でも、それではいけませんね。まず、大人が元気にならなくては。
 というわけで、今回のイベントは、ヒロさんをお呼びして、皆様に大いに笑って頂こう、元気になっていただこう、ということになりました。たっぷり笑って元気になって、しんどいけれど、明日の日本を背負うために、あと少しご一緒に、日本の清く正しいオトナを続けましょう。
 有り難うございます。

 

‍ 

10/03/2021

プレゼン・ストーリー ver.3.1a(フル・バージョン)

【太郎くん、柏を訪ねる】










                                  ↑クリックで動画へ


 2013年3月10日、アミュゼ柏。
 かしわ市民大学第二期の修了式が行われた。そこで砂川さんが率いるシティプロモーションクラスの発表も行った。遊び班はプレゼンを朗読劇で行う、というチャレンジをした。
 そこに至るには紆余曲折があり、一時は決裂しそうになった。
 それを乗り越えてのプレゼンであり、充実感があった。
 太郎くんは、竹中さん、柏じいじが、及川さん、ナレーターは三嶋さん。イラストは松村さん。シナリオはトコロが担当した。これは、そのオリジナルシナリオである。実は、プレゼンが始まってから、急に思いついて、iPhoneで動画を途中から撮影した。その動画を編集したものは、上の画像からリンクしてあるので、ご覧いただける。


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スライド
1 (手書き文字で、タイトル「太郎くん、柏を訪ねる」)


(ナレーター)

「遊び班」のプレゼンには

太郎くんという主人公が登場します。


スライド2 (イラスト・太郎くん、こちらに歩いてくるイメージと、以下の文字)


(文字 / ナレーター)

2013年生まれの元気な少年・太郎くんが

10年後の2023年の未来に

10歳になって

カシジイジの住む柏を訪れます。

これから少しの間、

太郎くんと一緒に想像力の翼を広げて頂き、

太郎くんの生きる未来の柏を

一緒に生きて頂きたいのです。



スライド3 (イラスト・ダブルデッキの上に立つ、太郎とジイジ。人々の賑わいとアートに触れる)


文字 : かしわ まちなか美術館構想

 

(太郎とジイジのダイアローグ)


ナレーター : ひとり柏にやってきた元気な太郎君、駅でジイジと再会。東口ダブルデッキに立ちます。


太郎 : 久しぶりだね、カシジイジ! 柏って、ジイジが言うほどいいところかな? なんか変わってる。デッキの上は、公園みたいで、ミュージシャンの人が歌を歌っていて、人がいっぱい集まってるぞ!


ジイジ : 日替わりでいろいろな催しがあるんだよ。あそこに、いっぱい変わった彫刻があるだろう? 絵の展示もあるね? 柏には大きな美術館とかはないけれど、市民が美術を大好きで、ダブルデッキだけでなく、公園とか、図書館とか、街中いろんなところが美術館みたいになっているんだ。アートを貸してくれる人と、展示する場所を貸してくれる人と、その両方の出会いをアレンジしてくれる人が協力しあって、市民だれもがいつでもアートに触れられるような仕組みを作ったんだ。今では柏市全体がキレイになって、アートがいっぱいの街になった。柏はアートが身近に生きている街なんだ。…ん? こらまて太郎、ひとの楽器を振り回しちゃいかん! 壊しちゃうじゃないか!



スライド4 (イラスト・ダブルデッキ中央にインフォメーションセンター。“TOUCH THE KASHIWA CITY”と建物に大きく書いてある。お姉さんに、マップやパンフを貰う、太郎とジイジ)


文字 : “TOUCH THE KASHIWA CITY”インフォメーション・センター

 

(太郎とジイジのダイアローグ)

太郎 : ね、ジイジ、あれ何?! 何だか、面白そう! 行こうよ!


ジイジ : 目ざといな、太郎は。あれはインフォメーション・センターだよ。太郎もきれいなお姉さんが好きらしいな。(やや小声で)わしも好きだが。(普通に戻って)地図やパンフレットも貰えるぞ。タブレットも貸してくれて、インターネットで柏の情報を何でも取り出せるんだ。そう急ぐな、太郎。


太郎 : ジイジ、こっちに入り口があったよ! 早く入ろう! ジイジ、遅い!


ジイジ : 急かすな、太郎。ワシはこのお嬢さんから説明を受けとるんだ。やれやれ。太郎のやつ、もう柏マイスターを捕まえて質問攻めにしておるわい。


太郎 : ジイジ、知ってた? ここには柏の新しいことが全部揃っているんだって! 柏はいつでも新しいことにチャレンジする街だから、それを応援してみんなに知ってもらうんだって! ジュース飲みたい、って言ったら、ダブルデッキの下で、オープンカフェをやっているから、行ってごらん、って言われたよ! パラソルが目印だって、行こう、行こうよ、ジイジ!


 

スライド5 (イラスト・空中庭園にやってきた太郎とジイジ。背景に、農産物直売マーケット)


文字 : 空中庭園で遊ぶ。駅周辺ビルの屋上活用

 

(太郎とジイジのダイアローグ)

太郎 : ね、あれ何? ジイジ! デパートの屋上に大きな手がかぶさっているよ! 裏側に巨人がいるのかなぁ!


ジイジ : 太郎、あの手は、オブジェというもので、人をびっくりさせて、ビルの屋上に来させるための仕掛けなんじゃよ……。おい、こら、待ちなさい、太郎! ジュースが残っておるじゃろうが!


ナレーター : 太郎とジイジ、デパートの屋上にやってきます。


太郎 : ジイジ、遅い! 屋上が公園だよ! 人がたくさんいて、野菜もたくさん売っているよ! 美味しそうなトマト! 大きいイチゴ! ジイジ買ってよ!


ジイジ そうか。今日は柏産野菜の直売の日じゃな。柏駅近くの屋上は、みんな柏空中庭園と呼ばれていて、そのビルの持ち主と、柏市の役人と、市民が一緒になって運営しているんじゃ。一年中、市民やアーティストが色々な催しや活動をしてにぎやかなんじゃ。だから、みんなが屋上にやってきて、デパートの人も喜ぶんじゃな。


太郎 : ね、そんなこといいからさ! あのイチゴ買ってよ、イチゴ。ジイジったらー!



スライド6 (イラスト・空中庭園の一角で、Kashiwa Awardsが表彰されている)


文字 : 柏市民の総選挙。Kashiwa Awards

 

(太郎とジイジのダイアローグ)

ジイジ : やれやれ、太郎と一緒だと、散財させられるわい。さ、早く家に連れて帰ろう。


太郎 : あれ? ジイジ、何だろう? 何か表彰式をやってるよ!


ジイジ : そうだった、今日じゃったな。あれはKashiwa Awardsと言ってな、市民目線で、消費者に一番近い市井の人々が、最も素晴らしいものを皆で称賛すること、なんだよ。


太郎 : なにそれ、わかんないや! 


ジイジ : 太郎は、AKB48を知っとるじゃろうが。あれとおんなじだ。誰かエライ人が選ぶんじゃなくて、みんなで好きなものを選ぶからこそブレないのさ。太郎のような子供から、わしのような爺ちゃんまで、自由参加で柏のナンバーワンを選ぼう、というものなんだよ。ワシの自慢のカブも出してみっかな! はっはっはっ!


太郎 : じゃ、ぼくも出すよ、ぼくね、ぼくね、ジイジを出すよ! ジイジが柏の一番だもの!


ジイジ : (少し感激している感じで)太郎、お前ってヤツは、……お年玉はまだ先だぞ!



スライド7 (イラスト・手賀沼。ゴンドラ風の船に乗った太郎とジイジ) 


文字 : 都会に最も近い自然。手賀沼に船を復活


(太郎とジイジのダイアローグ)

ナレーター : バスでジイジの家に向かう太郎。ジイジの家は、手賀沼のすぐそばにあります。


太郎 : ねぇ、まだなの、ジイジ。どこまで行くんだよー。


ジイジ : 太郎はこらえ性がないのぉ。先が思いやられるわい。仕方がない、ここで降りるか。ほれ、降りろ、太郎。


太郎 : ジイジィー? ここ道の途中でしょ? なんでこんなところで降りたのぉ?!


ジイジ : 下を見なさい。ここは船着き場だよ! 船でジイジの家に行くぞ!


太郎 : えーっ?! 


ジイジ : 沼に注ぐ川が、国道の下を流れておるんだ。ここから船に乗って手賀沼に行くぞ。ほれ、柏の自然も見事だろう。柏には都会と田舎の両方があるんだよ。船の上から見ると、何もかもすっかり違って見える。美しい。


太郎 : ああ! すごいね、ジイジ! たくさん水が見えて来た! あれ海? ね、海?


ジイジ : (やや諦めたように)どうもわかっておらんようだな。



スライド8 (イラスト・カシジイジの家のバックに柏ビッグツリー。太郎とジイジと、みんなの企画案)


(太郎とジイジのダイアローグ)

太郎 : ジイジの家、でっかいなぁ! 裏庭の木はもっとでっかいけど!


ジイジ : 太郎、お前の夢も、大きく育つといいんだがな。


ナレーター : 人が想像できることは、人が必ず実現できる。

そう言ったのは、あの、ジュール・ベルヌだそうです。

この、私たちの想像の物語と、太郎とジイジの未来の一日は、どうでしょうか?

必ず実現させたい、そう思いませんか?



スライド9(文字のみ)




プレゼン物語「太郎くん、柏を訪ねる」

添付資料

マチナカ美術館構想.ppt

40万人のクリエイターが住むまち・柏.pdf

常に新しいことに取り組む街 (現・2013年1月20日遊び班ミーティング.pdf)

柏空中庭園プロジェクト.ppt

CompeCity KashiwaとKashiwa Awords(現・発表資料_構成検討_20130206.xls)

手賀沼水運復活計画.ppt
(上記は、発表当時の添付資料で、遊び班の各メンバーによるもの。因みに、ぼくは、「柏空中庭園プロジェクト」と「手賀沼水運復活計画」のふたつを提出した)