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最近書いたもの、昔書いたもの、取り混ぜて。

10/03/2021

プレゼン・ストーリー ver.3.1a(フル・バージョン)

【太郎くん、柏を訪ねる】










                                  ↑クリックで動画へ


 2013年3月10日、アミュゼ柏。
 かしわ市民大学第二期の修了式が行われた。そこで砂川さんが率いるシティプロモーションクラスの発表も行った。遊び班はプレゼンを朗読劇で行う、というチャレンジをした。
 そこに至るには紆余曲折があり、一時は決裂しそうになった。
 それを乗り越えてのプレゼンであり、充実感があった。
 太郎くんは、竹中さん、柏じいじが、及川さん、ナレーターは三嶋さん。イラストは松村さん。シナリオはトコロが担当した。これは、そのオリジナルシナリオである。実は、プレゼンが始まってから、急に思いついて、iPhoneで動画を途中から撮影した。その動画を編集したものは、上の画像からリンクしてあるので、ご覧いただける。


   ———————————————————

スライド1 (手書き文字で、タイトル「太郎くん、柏を訪ねる」)


(ナレーター)

「遊び班」のプレゼンには

太郎くんという主人公が登場します。


スライド2 (イラスト・太郎くん、こちらに歩いてくるイメージと、以下の文字)


(文字 / ナレーター)

2013年生まれの元気な少年・太郎くんが

10年後の2023年の未来に

10歳になって

カシジイジの住む柏を訪れます。

これから少しの間、

太郎くんと一緒に想像力の翼を広げて頂き、

太郎くんの生きる未来の柏を

一緒に生きて頂きたいのです。



スライド3 (イラスト・ダブルデッキの上に立つ、太郎とジイジ。人々の賑わいとアートに触れる)


文字 : かしわ まちなか美術館構想

                     

(太郎とジイジのダイアローグ)


ナレーター : ひとり柏にやってきた元気な太郎君、駅でジイジと再会。東口ダブルデッキに立ちます。


太郎 : 久しぶりだね、カシジイジ! 柏って、ジイジが言うほどいいところかな? なんか変わってる。デッキの上は、公園みたいで、ミュージシャンの人が歌を歌っていて、人がいっぱい集まってるぞ!


ジイジ : 日替わりでいろいろな催しがあるんだよ。あそこに、いっぱい変わった彫刻があるだろう? 絵の展示もあるね? 柏には大きな美術館とかはないけれど、市民が美術を大好きで、ダブルデッキだけでなく、公園とか、図書館とか、街中いろんなところが美術館みたいになっているんだ。アートを貸してくれる人と、展示する場所を貸してくれる人と、その両方の出会いをアレンジしてくれる人が協力しあって、市民だれもがいつでもアートに触れられるような仕組みを作ったんだ。今では柏市全体がキレイになって、アートがいっぱいの街になった。柏はアートが身近に生きている街なんだ。…ん? こらまて太郎、ひとの楽器を振り回しちゃいかん! 壊しちゃうじゃないか!



スライド4 (イラスト・ダブルデッキ中央にインフォメーションセンター。“TOUCH THE KASHIWA CITY”と建物に大きく書いてある。お姉さんに、マップやパンフを貰う、太郎とジイジ)


文字 : “TOUCH THE KASHIWA CITY”インフォメーション・センター

                        

(太郎とジイジのダイアローグ)

太郎 : ね、ジイジ、あれ何?! 何だか、面白そう! 行こうよ!


ジイジ : 目ざといな、太郎は。あれはインフォメーション・センターだよ。太郎もきれいなお姉さんが好きらしいな。(やや小声で)わしも好きだが。(普通に戻って)地図やパンフレットも貰えるぞ。タブレットも貸してくれて、インターネットで柏の情報を何でも取り出せるんだ。そう急ぐな、太郎。


太郎 : ジイジ、こっちに入り口があったよ! 早く入ろう! ジイジ、遅い!


ジイジ : 急かすな、太郎。ワシはこのお嬢さんから説明を受けとるんだ。やれやれ。太郎のやつ、もう柏マイスターを捕まえて質問攻めにしておるわい。


太郎 : ジイジ、知ってた? ここには柏の新しいことが全部揃っているんだって! 柏はいつでも新しいことにチャレンジする街だから、それを応援してみんなに知ってもらうんだって! ジュース飲みたい、って言ったら、ダブルデッキの下で、オープンカフェをやっているから、行ってごらん、って言われたよ! パラソルが目印だって、行こう、行こうよ、ジイジ!


 

スライド5 (イラスト・空中庭園にやってきた太郎とジイジ。背景に、農産物直売マーケット)


文字 : 空中庭園で遊ぶ。駅周辺ビルの屋上活用

                       

(太郎とジイジのダイアローグ)

太郎 : ね、あれ何? ジイジ! デパートの屋上に大きな手がかぶさっているよ! 裏側に巨人がいるのかなぁ!


ジイジ : 太郎、あの手は、オブジェというもので、人をびっくりさせて、ビルの屋上に来させるための仕掛けなんじゃよ……。おい、こら、待ちなさい、太郎! ジュースが残っておるじゃろうが!


ナレーター : 太郎とジイジ、デパートの屋上にやってきます。


太郎 : ジイジ、遅い! 屋上が公園だよ! 人がたくさんいて、野菜もたくさん売っているよ! 美味しそうなトマト! 大きいイチゴ! ジイジ買ってよ!


ジイジ そうか。今日は柏産野菜の直売の日じゃな。柏駅近くの屋上は、みんな柏空中庭園と呼ばれていて、そのビルの持ち主と、柏市の役人と、市民が一緒になって運営しているんじゃ。一年中、市民やアーティストが色々な催しや活動をしてにぎやかなんじゃ。だから、みんなが屋上にやってきて、デパートの人も喜ぶんじゃな。


太郎 : ね、そんなこといいからさ! あのイチゴ買ってよ、イチゴ。ジイジったらー!



スライド6 (イラスト・空中庭園の一角で、Kashiwa Awardsが表彰されている)


文字 : 柏市民の総選挙。Kashiwa Awards

                      

(太郎とジイジのダイアローグ)

ジイジ : やれやれ、太郎と一緒だと、散財させられるわい。さ、早く家に連れて帰ろう。


太郎 : あれ? ジイジ、何だろう? 何か表彰式をやってるよ!


ジイジ : そうだった、今日じゃったな。あれはKashiwa Awardsと言ってな、市民目線で、消費者に一番近い市井の人々が、最も素晴らしいものを皆で称賛すること、なんだよ。


太郎 : なにそれ、わかんないや! 


ジイジ : 太郎は、AKB48を知っとるじゃろうが。あれとおんなじだ。誰かエライ人が選ぶんじゃなくて、みんなで好きなものを選ぶからこそブレないのさ。太郎のような子供から、わしのような爺ちゃんまで、自由参加で柏のナンバーワンを選ぼう、というものなんだよ。ワシの自慢のカブも出してみっかな! はっはっはっ!


太郎 : じゃ、ぼくも出すよ、ぼくね、ぼくね、ジイジを出すよ! ジイジが柏の一番だもの!


ジイジ : (少し感激している感じで)太郎、お前ってヤツは、……お年玉はまだ先だぞ!



スライド7 (イラスト・手賀沼。ゴンドラ風の船に乗った太郎とジイジ) 


文字 : 都会に最も近い自然。手賀沼に船を復活


(太郎とジイジのダイアローグ)

ナレーター : バスでジイジの家に向かう太郎。ジイジの家は、手賀沼のすぐそばにあります。


太郎 : ねぇ、まだなの、ジイジ。どこまで行くんだよー。


ジイジ : 太郎はこらえ性がないのぉ。先が思いやられるわい。仕方がない、ここで降りるか。ほれ、降りろ、太郎。


太郎 : ジイジィー? ここ道の途中でしょ? なんでこんなところで降りたのぉ?!


ジイジ : 下を見なさい。ここは船着き場だよ! 船でジイジの家に行くぞ!


太郎 : えーっ?! 


ジイジ : 沼に注ぐ川が、国道の下を流れておるんだ。ここから船に乗って手賀沼に行くぞ。ほれ、柏の自然も見事だろう。柏には都会と田舎の両方があるんだよ。船の上から見ると、何もかもすっかり違って見える。美しい。


太郎 : ああ! すごいね、ジイジ! たくさん水が見えて来た! あれ海? ね、海?


ジイジ : (やや諦めたように)どうもわかっておらんようだな。



スライド8 (イラスト・カシジイジの家のバックに柏ビッグツリー。太郎とジイジと、みんなの企画案)


(太郎とジイジのダイアローグ)

太郎 : ジイジの家、でっかいなぁ! 裏庭の木はもっとでっかいけど!


ジイジ : 太郎、お前の夢も、大きく育つといいんだがな。


ナレーター : 人が想像できることは、人が必ず実現できる。

そう言ったのは、あの、ジュール・ベルヌだそうです。

この、私たちの想像の物語と、太郎とジイジの未来の一日は、どうでしょうか?

必ず実現させたい、そう思いませんか?



スライド9(文字のみ)




プレゼン物語「太郎くん、柏を訪ねる」

添付資料

マチナカ美術館構想.ppt

40万人のクリエイターが住むまち・柏.pdf

常に新しいことに取り組む街 (現・2013年1月20日遊び班ミーティング.pdf)

柏空中庭園プロジェクト.ppt

CompeCity KashiwaとKashiwa Awords(現・発表資料_構成検討_20130206.xls)

手賀沼水運復活計画.ppt
(上記は、発表当時の添付資料で、遊び班の各メンバーによるもの。因みに、ぼくは、「柏空中庭園プロジェクト」と「手賀沼水運復活計画」のふたつを提出した)

10/03/2021

 明日で、あの震災から10年が経つ。
 この10年はなんだったのだろう。
と、ぼんやりと思うとき、日本人は変わらなかった、との思いが残る。
 変わらない、そのコアの部分が周りから浮き出て、その醜い、という形容はしたくはなかったが、止むを得ない姿が鮮明になって今に至っている、と言わざるを得ない。
 辛いことだけれど。

 その醜さ、の中心には、旧弊にしがみつく、ということがあると思う。
 しがみついているのは、主に50歳以上の世代だろうか? いや、若い世代も? わからない。

 が、その最もわかりやすい例は、現総理や、前総理、前オリンピック招致委員会会長‥‥など諸々の方々だ、というなら、それは一見政治的な言説のように見えてしまうが、それはそうだが、言いたいのは政治家である前に、人として、というようなことだ。

 ひとり一人の人間としてみた時に、彼らはなんだ?

 仮にも、国を代表する人々であった、である、はずの人々なのだが。


 ぼくは震災のことを言おうとしたのだったが、それがひとの話になっている?

 確かに、そうだ。

 震災自体は自然災害だった。
 しかし、原発事故は複合的ではあるものの、その後の復興の経緯も含めて言えば、既に人災と呼ばざるを得ないのではないか。
 その時、例えば上記の人々を含む、多くの日本人の顔が浮かび上がる。

 未曾有の自然災害、さらに人災に、日本人はどう相対したのか。

 ぼく自身をも含めて。

 ぼくらは忘れてしまったのだろうか。
 あの、空白の日々に、テレビからは公共放送機構だったか(調べてみたら、ACジャパン、というのだ)の、不思議なCMが繰り返し流れたものだ。通常の企業CMは自粛され、「あいさつの魔法」や、金子みすゞの詩を用いた「こだまでしょうか」、など何種類ものCMが繰り返し流れた。
 ぼくは、特に「こだまでしょうか」の不思議なCMが心に残っている。
 耳をすませば、10年後の今でも、あの時のこだまは遠く響いている、だろうか。

 以下に、震災直後と、一年後に書いた二つの文章を載せる。パソコンの中に眠っていた。何のために書いた文章なのか判然としない。でも、それは今となってはどうでもよいことなのかもしれないが。

     ✳︎      ✳︎     ✳︎     ✳︎

社会貢献について思うこと


 三月十一日以前と以後、何かが変わったという意見を見聞きします。多くの人が、被災地に思いを馳せ、自分にも何か出来ないか、自分に出来ることとは何か、と考えた。

 すぐに行動に移し、ボランティア等として現地に向かった人もいるし、何をどうしたらいいのか、自問自答したまま(私のように)今に至った人もいることだろう。

 社会貢献を志す心、あるいはもっと広く公共意識、というものに、この度の震災は大きな揺さぶりをかけたのではないか。

 そこには、その変わりつつある意識に応じた新たな問題も生まれつつある。ボランティアとして被災地に入った人、それを受け入れる被災地の人びととの双方に、様々な思いや感情の交流・交錯が起きたことを各種の報道は教えてくれている。

 社会貢献について、個人として、あまり難しく考えすぎても身動きが取れない。無理なく、気持ちよくできるところから始めることかな、と思う(つまり、無理だと思ったら、止めておく)。意気込みすぎて、社会貢献は良いことで、私は良いことをしているのだから(文句あるか)みたいな、相手の為だか自分の為だかわからなくなるような「社会貢献」では行き過ぎだ。

 社会貢献とは、結局誰かの為であると同時に、自分の為でもあり、自分の生き甲斐、人生の充足感にもつながることで続けられる。

 企業やNPOなどの社会貢献には、また別の側面があるのかもしれない。企業なら営利と貢献をどう両立するか、難しい。だが、それをも含めて社会貢献は社会を形作っているのだろう。今回はそれを垣間見る機会になるかもしれない、そうであれば有り難い、などと思う。(2011年6月15日)



柏市のまちづくりのために市民ができること


 日本の社会、日本人の心の有り様が大きく変化しつつある時代に生きている、という実感があります。

 バブルの崩壊、95年の関西淡路大地震、オウム真理教による地下鉄サリン事件、2001年の9.11米同時テロ、2008年のリーマンショック、そして記憶も生々しい東日本大地震を経て、私たちの生活も意識も否応もなく変化してきた、と感じます。

 悪いことばかりではありません。二度の大地震時に示されたボランティアで復旧に尽力する多くの人たちの姿、「個」として国際的に活躍するスポーツ選手の姿、クールと評される日本の文化の輸出現象。我々市民の仕事や生活の中にも、その様々な兆候が大小取り混ぜて散見されます。

 正直にいって、日本社会には、未だ目を覆いたくなるような制度の硬直、思考の停止、バブル期の利権の残滓にしがみつくようなモラルの腐敗、等があることも明らかですが、一方で、市民が自ら社会を刷新して行こう、とする意識の胎動も感じられる。その両面がある。

 市民の強みは、生活者の実感を手放さないこと、ではないでしょうか。

 野菜やガソリンの高騰に吐息をついたり、レイソルの活躍に溜飲を下げたりしながら、なんとかバランスを取りつつ生活して行く。その実感から発想する。

 でも同時に、いまや、生活者の実感だけでは足りない。多くの市民がそう思い始めている。

 日本の社会は、日本人は、変わらなくてはいけない。政治や行政が変わらないなら、自分たちでなんとかするしかない。そして、社会的なインフラ(社会の成熟やインターネット等)が市民のそうした動きを後押し出来るレベルに上がってきている。とも感じる。

 政治・行政と市民は、本当に必要なことを促し、監視し、協働する時代に入ったと思う。(2012年4月13日)


付記)どうやら、「柏市のまちづくりのために市民ができること」という文章は、公募に当たってこのテーマが与えられた、柏市地域支援課の地域づくりコーディネーターの募集に応じた時の、提出文章だと思われる。
 コーディネーターへの応募の文章として考えると、いささか場違いというか、首を捻る感じもあるけれど。
 それは今振り返るから、ということもあるのかもしれない。つまり、これを震災一年後の「こだま」として受け取るならば。
付記2)上記では、地域づくりコーディネーターへの応募時に書いた文章ではないか、と述べたが、すると一年間日時がズレていることに気がついた。コーディネーターへの応募は2013年だったのだ。すると、この文章は何のために書いたのか? そこで思い起こすと2012年はかしわ市民大学の第二期で、「シティプロモーション」のクラスの募集があり、応募し、6月頃から2013年3月まで学ぶ機会を得たのだった。記憶にはないが、応募の時に、このテーマで文章を書く必要があったのだろう。

  

参考)

 東日本大震災と公共広告 PDF
 あいさつの魔法 YouTube

 こだまでしょうか YouTube
 

03/03/2021

 河合隼雄さんは、臨床心理学、ユング心理学の先生であり、幾多の本の著者でもあったが、何よりもひとりの臨床家としての自分を大切にされた方だったと思う。晩年は文化庁長官などの要職を務められ、それはその組織なりなんなりにとっては有難いことではあったのだろうが、ご本人にとってはどうだったのか。
 最後まで、臨床家として道を極め、それを学問としても追求し、著作として結実させてほしかった、とやはり思わずにはいられない。
 ともあれ、我々の前には河合さんのたくさんの著作が残されている。
 河合さんの本をきちんと読み直す、その作業をするだけでも今なお多くのことを学びなおせるはずだろう。

 ユング心理学の重要な概念のひとつとして、コンステレーション(星座、布置)ということがある。その顰にならって河合さんの著作を布置してみたのが上図になる。最初の著作「ユング心理学入門」から始めて、その全てを読み直すのは無理にしても、その布置を読み取りながら重要な著作を読み直す、ということをやっていきたいと思っています。一緒に読んでくださる方も募集中。

27/02/2021

 カシワ読書会、という名の読書会(自分流に言えば、持ち寄り本語り形式の読書会)を始めたのは2018年の秋からでした。それから、毎月一回なんとか開催してきて、ようやく30回を超えたところです。目標は200回と言っていますので、まだ達成は遠い。以下は、その読書会を始めるに際して書いた文章みたいです。たぶん、フェイスブックか何かに載せたんだろうなぁ。
      ✳︎      ✳︎      ✳︎ 


 柏で、「カシワ読書会」を始めさせて頂くことにしました。
 発起人の所英明です。


 柏の表記がカシワになっているのは、「カタカナ読書会」という読書会が全国各地に(実は海外も含む)既に13あるから、です。その発祥の地は札幌だということですが、ぼくは浅草で開催されていた、第100回記念の「アサクサ読書会」に、タイミング良くお邪魔してから、都合のつく時にはできるだけ参加させて頂いて来ました(現在、既に144回を重ねておられます)。この度、その「アサクサ読書会」の川口民夫さんにご了解を得て、柏でもカタカナ読書会を開催しようと考えました。柏での開催で14番目のカタカナ読書会の誕生となります。

              *        *


 そもそも、いま、何故、読書会なのでしょうか。

 大げさな理由ではありません。個人的な理由です。「昔むかしの大むかし」はぼくも自称いっぱしの読書青年でした。「それなりに昔」も、なんとか読書中年でした。でも、いつしか、「カッコだけの読書老年」になってしまっているように思います。

 実際近年は、「昔の名前で出ています」(古いか)、みたいな感じで読書資産を食いつぶす日々。そのことにはもちろん薄々気がついて、…いや、良く知っていたのですが、「忙しいし」とか「老眼が進んで集中できないのだ」etc.といい訳を並べて放置していたのです。

 これではいけない。何とかしたい。
 そう思っていた時に、ふと気がつきました。読書会って、あるよね。探してみれば、身の回りにもあるのかもしれない。いや、そもそも自分で開催するのが良いのかも知れない。でも、まずは探して、可能なら参加させてもらおう。

 読書会で共に本を読む仲間がいて、刺激を貰うことができれば、昔のように、とまではいかずとも、読書欲が戻ってくるんじゃあるまいか。……


 そして、(便利な時代です)ネットで検索すれば、あるある……たくさんある。各地で様々な読書会をやっている。ぼくの中にあった古ぼけた読書会のイメージが変わって行きました。小さなグループで、一冊の本と向き合ってこつこつと読み込んで感想を述べ合う……というようなものが、ぼくの旧来の読書会のイメージだったのです。しかし、世の中には、いろいろなタイプの読書会があるらしい。しかも、流石インターネットの時代、参加者もネットから情報を得て参加する前提で開催されているものがたくさんあって、おそらくはその参加者の流動性が多様な読書会を産み出す原動力ともなっているに違いない……というようなことが、おぼろげに見えてきたのです。(興味をお持ちの方は、どんな読書会があるのか、実際にご自分で検索されることをオススメします)


 そんなわけで、俄然興味を持ち、検索しては「これはどうなの?」のような感じで様々に参加させて頂いた読書会のひとつが、「アサクサ読書会」でした。
 アサクサ読書会は、SNS等で広報して、月に2回、日曜日の朝活として喫茶店の2階を借りて開催されています。9時15分から12時までの三時間弱。参加者は毎回20人から30人程度。二つから三つくらいのテーブルに分かれて、そのグループごとに進行役がひとり。互いが持ち寄った本をひとり12分から15分程度の時間内で(ひとり当りの時間は毎回参加人数を勘案して進行役が最初に決めます)、本人が紹介し、グループで感想・意見を述べ合うスタイルを取っています。その12分なら12分の限られた時間でどう紹介できるか、は各人の腕の見せどころ、という感じです。会としては、5分程度で紹介するのを推奨しているようですが、持ち時間の12分全部を紹介に使ってしまっても良く、そこは紹介者に任されています。
 ただ、何度も参加してみて思うのですが、なかなか簡単明瞭に一冊の本を紹介することはできず、12分使い切ってしまった、ということもままあるものの、可能であれば時間内で、自分の紹介に対するレスポンスを頂いた方が良いのです。何より、自分の紹介がどのように受けとめられたのか、受けとめられなかったのか、が分かりますし、予想外な反応があったり、深く共感して頂けたりする嬉しさがあったり、そこにアサクサ読書会のスタイルの醍醐味が詰まっていると感じるからです。


 そんなアサクサ読書会を、柏に持ってきたいと思っています。

 可能なら、少なくともスタート時点では、アサクサ読書会のスタイルを忠実にコピーして始めるのが良い、と思いました。ただ、それは思うほど簡単なことではないとも思っています。アサクサ読書会のスタイルには、やはり川口さんのお人柄や考え方がしっかりと反映されているに違いないからです。アサクサ読書会が150回近くも続いているには理由があるに違いありません。上記に概要を述べましたが、このスタイル(ぼくは勝手にこれを、「持ち寄り本語り」形式と呼んでいますが)は、シンプルですが味わい深い、と感じています。むろん、川口さんを始めとする進行役の方々の力量に負うところも大きいのですが、このシンプルな構造が継続の秘訣かもしれません。

 また、「本を知り、人を知る」というアサクサ読書会のキャッチコピーも、「アサクサ読書会は、ゆる〜い読書会です」という川口さんの紹介の仕方、進行役としての会の進め方にも、読書会の魅力の一端が表されているように思います。
 そう言ったことの総てをそっくりコピーする、というのは実は難しいし、現実的ではないようにも思います。どうしても、ぼくの個性や力量も出てきてしまうでしょうし、ある意味では、それは仕方がないし、むしろ良いことだと考えて、積極的に生かすつもりで開催しようとは思っています。でも、正直なところ、やってみないとわからないですね。
 早々に挫折したりして…。まぁ、そうならないようにがんばります。


 では、始まる前から必要もないのに饒舌に語る、というのもどんなもんだか、ということがありますので(既に遅い?)このくらいで。9月15日(土)10時、ハックルベリーブックス2階を会場にスタートする「カシワ読書会」をどうぞよろしくお願い致します。

 西口の千葉銀行前で。
 UDC2の社会実験の一環で場所をお借りできることになり、ベースキャンプのハックルベリーブックスを飛び出た回。実は、本を持っているのが、川口民夫さん。ちょうど柏に来てくださった時。今では、浅草の名物となった「瓦割りカワラナ」の店主にして、「毎日をたのしく」する合同会社ハハハの代表です。

 ハックルベリーブックスの2階にて。最近はオンラインとのハイブリッド開催が多い。
 参加は、カシワ読書会のfacebook pageから。