27/02/2021

 西口の千葉銀行前で。
 UDC2の社会実験の一環で場所をお借りできることになり、ベースキャンプのハックルベリーブックスを飛び出た回。実は、本を持っているのが、川口民夫さん。ちょうど柏に来てくださった時。今では、浅草の名物となった「瓦割りカワラナ」の店主にして、「毎日をたのしく」する合同会社ハハハの代表です。

 ハックルベリーブックスの2階にて。最近はオンラインとのハイブリッド開催が多い。
 参加は、カシワ読書会のfacebook pageから。

 カシワ読書会、という名の読書会(自分流に言えば、持ち寄り本語り形式の読書会)を始めたのは2018年の秋からでした。それから、毎月一回なんとか開催してきて、ようやく30回を超えたところです。目標は200回と言っていますので、まだ達成は遠い。以下は、その読書会を始めるに際して書いた文章みたいです。たぶん、フェイスブックか何かに載せたんだろうなぁ。
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 柏で、「カシワ読書会」を始めさせて頂くことにしました。
 発起人の所英明です。


 柏の表記がカシワになっているのは、「カタカナ読書会」という読書会が全国各地に(実は海外も含む)既に13あるから、です。その発祥の地は札幌だということですが、ぼくは浅草で開催されていた、第100回記念の「アサクサ読書会」に、タイミング良くお邪魔してから、都合のつく時にはできるだけ参加させて頂いて来ました(現在、既に144回を重ねておられます)。この度、その「アサクサ読書会」の川口民夫さんにご了解を得て、柏でもカタカナ読書会を開催しようと考えました。柏での開催で14番目のカタカナ読書会の誕生となります。

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 そもそも、いま、何故、読書会なのでしょうか。

 大げさな理由ではありません。個人的な理由です。「昔むかしの大むかし」はぼくも自称いっぱしの読書青年でした。「それなりに昔」も、なんとか読書中年でした。でも、いつしか、「カッコだけの読書老年」になってしまっているように思います。

 実際近年は、「昔の名前で出ています」(古いか)、みたいな感じで読書資産を食いつぶす日々。そのことにはもちろん薄々気がついて、…いや、良く知っていたのですが、「忙しいし」とか「老眼が進んで集中できないのだ」etc.といい訳を並べて放置していたのです。

 これではいけない。何とかしたい。
 そう思っていた時に、ふと気がつきました。読書会って、あるよね。探してみれば、身の回りにもあるのかもしれない。いや、そもそも自分で開催するのが良いのかも知れない。でも、まずは探して、可能なら参加させてもらおう。

 読書会で共に本を読む仲間がいて、刺激を貰うことができれば、昔のように、とまではいかずとも、読書欲が戻ってくるんじゃあるまいか。……


 そして、(便利な時代です)ネットで検索すれば、あるある……たくさんある。各地で様々な読書会をやっている。ぼくの中にあった古ぼけた読書会のイメージが変わって行きました。小さなグループで、一冊の本と向き合ってこつこつと読み込んで感想を述べ合う……というようなものが、ぼくの旧来の読書会のイメージだったのです。しかし、世の中には、いろいろなタイプの読書会があるらしい。しかも、流石インターネットの時代、参加者もネットから情報を得て参加する前提で開催されているものがたくさんあって、おそらくはその参加者の流動性が多様な読書会を産み出す原動力ともなっているに違いない……というようなことが、おぼろげに見えてきたのです。(興味をお持ちの方は、どんな読書会があるのか、実際にご自分で検索されることをオススメします)


 そんなわけで、俄然興味を持ち、検索しては「これはどうなの?」のような感じで様々に参加させて頂いた読書会のひとつが、「アサクサ読書会」でした。
 アサクサ読書会は、SNS等で広報して、月に2回、日曜日の朝活として喫茶店の2階を借りて開催されています。9時15分から12時までの三時間弱。参加者は毎回20人から30人程度。二つから三つくらいのテーブルに分かれて、そのグループごとに進行役がひとり。互いが持ち寄った本をひとり12分から15分程度の時間内で(ひとり当りの時間は毎回参加人数を勘案して進行役が最初に決めます)、本人が紹介し、グループで感想・意見を述べ合うスタイルを取っています。その12分なら12分の限られた時間でどう紹介できるか、は各人の腕の見せどころ、という感じです。会としては、5分程度で紹介するのを推奨しているようですが、持ち時間の12分全部を紹介に使ってしまっても良く、そこは紹介者に任されています。
 ただ、何度も参加してみて思うのですが、なかなか簡単明瞭に一冊の本を紹介することはできず、12分使い切ってしまった、ということもままあるものの、可能であれば時間内で、自分の紹介に対するレスポンスを頂いた方が良いのです。何より、自分の紹介がどのように受けとめられたのか、受けとめられなかったのか、が分かりますし、予想外な反応があったり、深く共感して頂けたりする嬉しさがあったり、そこにアサクサ読書会のスタイルの醍醐味が詰まっていると感じるからです。


 そんなアサクサ読書会を、柏に持ってきたいと思っています。

 可能なら、少なくともスタート時点では、アサクサ読書会のスタイルを忠実にコピーして始めるのが良い、と思いました。ただ、それは思うほど簡単なことではないとも思っています。アサクサ読書会のスタイルには、やはり川口さんのお人柄や考え方がしっかりと反映されているに違いないからです。アサクサ読書会が150回近くも続いているには理由があるに違いありません。上記に概要を述べましたが、このスタイル(ぼくは勝手にこれを、「持ち寄り本語り」形式と呼んでいますが)は、シンプルですが味わい深い、と感じています。むろん、川口さんを始めとする進行役の方々の力量に負うところも大きいのですが、このシンプルな構造が継続の秘訣かもしれません。

 また、「本を知り、人を知る」というアサクサ読書会のキャッチコピーも、「アサクサ読書会は、ゆる〜い読書会です」という川口さんの紹介の仕方、進行役としての会の進め方にも、読書会の魅力の一端が表されているように思います。
 そう言ったことの総てをそっくりコピーする、というのは実は難しいし、現実的ではないようにも思います。どうしても、ぼくの個性や力量も出てきてしまうでしょうし、ある意味では、それは仕方がないし、むしろ良いことだと考えて、積極的に生かすつもりで開催しようとは思っています。でも、正直なところ、やってみないとわからないですね。
 早々に挫折したりして…。まぁ、そうならないようにがんばります。


 では、始まる前から必要もないのに饒舌に語る、というのもどんなもんだか、ということがありますので(既に遅い?)このくらいで。9月15日(土)10時、ハックルベリーブックス2階を会場にスタートする「カシワ読書会」をどうぞよろしくお願い致します。